コーヒードリッパーの選び方。種類や特徴、オススメのドリッパーもご紹介。
本格的にハンドドリップでコーヒーを淹れてみようと思い立ったはいいものの、なんだかドリッパーって色々な形があって、メーカーも多くてどれを選べば良いのか分からない…なんてことありませんか? 僕はめちゃくちゃありました。
実は選ぶドリッパーによって淹れるコーヒーの味が変化をしたりとドリッパー選びは意外と重要です。
例えば飲みあたりをスッキリさせたい、はたまたどっしりと濃いめのコーヒーにしたいなど、ドリッパーの種類によって、繊細な表現の幅やコントロールのしやすさが変わってきます。そのため、きちんと自分の好みに合わせたドリッパーを選ぶ事をオススメしています。
ということで、この記事ではドリッパーの種類とそれぞれの特徴。そして選び方から、オススメのドリッパーについてご紹介していきたいと思います。
- コーヒーを始めたばかりで右も左もわからない人
- ドリッパーの種類や特性を知りたい人
- ドリッパーの選び方を知りたい人
- 自分好みのコーヒーを淹れたい人
ドリッパーの種類
コーヒードリッパーにはたくさんの種類があり、また色々なメーカーからドリッパーが販売されています。
以下が定番で使用者も多い大手のメーカーです。
・kalita(カリタ)
・melitta(メリタ)
・HARIO(ハリオ)
・KONO(コーノ)
それぞれのメーカーによってドリッパーの特徴や性質に違いがあり、それを大きく分類していくと、主に穴の数と大きさと形状、素材の違いが挙げられます。
では穴の数や大きさ、形状の違いによって、どのような特徴の違いが出てくるのでしょうか。
ドリッパーの穴の数、穴の大きさによる違い
結論から言いますと、穴の数や大きさによって抽出スピードをコントロールし、抽出されるコーヒーの濃さを変える事ができます。
穴の数が多ければコーヒーの落ちる速度が早くなるため、スッキリとしたコーヒーに仕上がりやすく、逆に穴の数が少ないほど、味のしっかりしたコーヒーに仕上がりやすい傾向にあります。
また、穴の大きさについては、大きい方が底に溜まらずに透過をしていくため、スッキリとしたコーヒーに仕上がりやすくなります。
ドリッパーの形状による違い
形状については大きく台形型と円錐型の2つに分かれます。
そのほかにもドリッパーの内側をよく見てみると、溝のようなものにも違いがみられます。この溝をつくっている凸の部分をリブと言いうのですが、これにより水の流れ方や速度に違いがでます。基本的にはリブの数が多く、高さも高いほどコーヒーが早く落ちるようになっています。
とはいえ穴の大きさや形状に比べるとリブによる影響は少ないため、より繊細にこだわる場合に色々と比べてみると面白いかもしれません。
ドリッパーの素材による違い
ドリッパーに使われている素材は主に、プラスチック、陶器、金属の3つがあります。これらの素材による違いは、抽出時のドリッパーの保温性や扱いやすさ、価格です。
コーヒーは抽出する際のお湯の温度によって、苦味や酸味の強弱が変わるため、プロの方は狙った温度で抽出ができるよう、ドリッパーを温めてからドリップをする方が多いのですが、その際のドリッパーの保温性や抽出時の熱伝導の速さに、素材による違いがでてきます。
▪️プラスチック
プラスチック製ドリッパーは割れにくく軽いためとても扱いやすく、何よりも安く購入できます。保温性はありませんが、熱伝導は良いので抽出時に温度が大きく下がることもなくオススメです。
▪️陶器
陶器製ドリッパーの利点は保温性が高い所にあります。熱伝導は他と比べると遅いため、温まるまでに時間がかかりますが、一度温めてしまえば保温性が高く安定した抽出が可能です。何杯もコーヒーを淹れる人には良いかも。 難点としては雑に扱うと割れてしまうので注意しましょう。
▪️金属
金属製ドリッパーは熱伝導がよくドリッパーが温まりやすいです。また落としても割れないため扱いやすさも良いです。あとかっこいい。ただ他のものと比べると若干高いものが多いです。
とはいえドリッパーの素材による味の違いを舌で感じ取れる人は、おそらくプロレベルに舌が敏感な人だと思いますので、味の面ではそこまで重要視する必要はないかもしれません。まずは扱いやすさや、デザイン性から素材を決めてもいいと思います。
各メーカーのドリッパーの特徴
▪️カリタドリッパーのメリット
・バランスのとれたコーヒーになりやすい
・湯量によってある程度抽出速度をコントロールできる
▪️カリタドリッパーのデメリット
・良くも悪くも特徴をだしにくい
▪️メリタドリッパーのメリット
・濃いめのコーヒーに仕上がりやすい
・抽出スピードが一定のため、初心者でも毎回同じ味を出しやすい。
▪️メリタドリッパーのデメリット
・抽出時間が長くなるため、渋みやエグ味が出てしまう事も
・湯量によって抽出速度をコントロールしにくくアレンジがしづらい
▪️ハリオドリッパーのメリット
・すっきりとしたコーヒーに仕上がりやすい
・湯量によってコーヒーの濃さをコントロールしやすい
・抽出による嫌なエグ味はでにくい(適当にいれても飲みやすいコーヒーになりやすい)
▪️ハリオドリッパーのデメリット
・ドリップの仕方で味がブレやすい
個人的にはすっきりめのコーヒーが好きなので、ハリオのドリッパーばかり使っています!
▪️コーノドリッパーのメリット
・すっきりとした(でもしっかりした)コーヒーに仕上がりやすい
・湯量によってコーヒーの濃さをコントロールしやすい
▪️コーノドリッパーのデメリット
・ドリップの仕方で味がブレやすい
ドリッパーの選び方《まとめ》
長々とドリッパーによる特徴の違いを紹介してきましたが、結局どうやって選べばいいの?という方に向けて、ドリッパーの選び方をまとめたいと思います。
- カリタ(3つ穴)のドリッパー
- メリタ(1つ穴)のドリッパー
- ハリオのドリッパー
- コーノのドリッパー
個人的にはすっきりめのコーヒーが好きなのでハリオのドリッパーを愛用しています。ある程度濃さもコントロールできるのでハリオドリッパーおすすめです、、笑
その他の変わったドリッパーも紹介
これまで紹介したドリッパーは定番中の定番のようなドリッパーなのですが、世の中には様々なメーカーから発売されている様々なドリッパーが存在します。変わった形や素材のものなどとても面白いのでこちらも紹介いたします。
CHEMEX(ケメックス)
まず、なんと言ってもカッコ良い、、。インテリアとして置いておくだけで部屋がお洒落感に包まれますね!ところがこのCHEMEXドリッパーはデザイン性でなく抽出の設計もきちんと研究されています。穴がないからすっきりめのコーヒーに仕上がるイメージがありますが、実は粉と水が長く触れるよう設計をされているため、しっかりとしたコーヒーに仕上がりやすいです。
ただペーパーフィルターが専用のものであったり、洗いにくさなどがあるのでその点は注意が必要です。
LOCA セラミックフィルター
出典:LOCA
あ、あ、あ、あ穴がない!!というのがまず第一印象ではないでしょうか。こちらは多孔質のセラッミクスを用いた素材でできているため、実は見えない小さな穴が無数に空いており、ペーパーフィルターを使わず抽出が可能です。またこの素材の特徴として雑味を除去して抽出ができるようです。僕は使ったことないので違いがわかりませんが、いつか試してみたいものです。。
難点としては、使っていると根詰まりを起こしてしまうという問題があるようです、、注意!(ペーパーを使えば回避できるとのこと)
その他にも、、
TORCHのドリッパーもとても面白い作りになっています。TORCHは深煎りのためのドーナツドリッパーや、浅煎りのためのマウンテンドリッパーなど、形状や穴のタイプもこれまで紹介したものと全く違うドリッパーです。こちらも奇をてらったデザインというわけではなく、きちんと研究された結果のデザインとして形になっています。
出典:イルカナ
その他にもILCANA(イルカナ)のドリッパーなんかは、縁がないものも、、!(このデザインにもちゃんと意味があるんです)
今回紹介したドリッパー以外にも、たくさんの変わったドリッパーが存在しています。また、それぞれのドリッパーが持つ特性も多種多様にあるので、ぜひ色々なドリッパーを試して好みの一品を見つけてみてください!
それでは良いコーヒーライフになることを祈っております。
コーヒー初心者の方はこちらの記事も参考にしてみてください。
・美味しいコーヒーの淹れ方【ハンドドリップ編】
・コーヒーミルの選び方。自分にあったミルを見つけよう。
・コーヒードリップポットの選び方。種類や特徴、オススメのコーヒードリップポットもご紹介。
・コーヒーを淹れるのに必要な道具。定番商品の紹介も【ハンドドリップ準備編】